写真の質
先月末、映画監督・脚本家・俳優など『映像関係の仕事』を目指す皆さんが通う、学校さんから
演劇の撮影ご依頼を頂きました。
一年生の舞台なので、入学して僅か5ヵ月の皆さんの演技です。
とても素晴らしい舞台でした。
実在する中学校での『東日本大震災』時の、実話をベースにしている作品だそうです。
あるアメリカ人女性と生徒達の『絆』が描かれています。
避難した学校の屋上から、目の前を流れて行く『自分の大切なものたち』を、
どうすることも出来ないで見つめている、中学生たちの心の描写です。
肩を寄せ合う数十人の生徒、ひとり、ひとりの長台詞。
幾つも流されて行く『毎日、使っていた日用品の名』『家族との思い出の品の名』
『それを使っていた大切な人の回想』
この舞台の大半が、この『心情と表情』のシーンに注がれています。
このシーンの長さは、屋上にいた中学生の『途方に暮れたであろう』時間を思わせます。
『芝居をするな』『嘘つくな』という先生の意図をそのままに、
体当たりしているからでしょうか、ストレートに胸に迫るものがありました。
舞台を降りると、笑顔の可愛い、あどけなさの残る生徒さん達です。
ゲネ後のディスカッションでは、ひとり、ひとり、自分の演技を問われます。
『素直な心情』と『自身の演技分析』を話していきます。
演出家の先生との信頼関係の厚さが、そのディスカッションに表れています。
ただダメだしをするのではなく、どうしたら舞台がより良くなるか、
生徒さんのモチベーションがあがる『導き方』をされていると感じました。
だから、誰もが舞台の一役者として、自分の役割に真剣で、
舞台の成功を願う気持ちが『ひとつ』になっているのだと思います。
みんな、キラキラしてました (u_u)
11月にはアメリカ『ハリウッド』での公演が決まっているそうです。
頑張って『想い』を伝えて来て下さいね!
最近、若者の行き過ぎた写真投稿が、問題になっていますが、
その若者たちと、この役者を志している彼らは、おそらく近い年頃ではないかと思います。
投稿する写真を撮っている間は、仲間と『どうやったら面白い写真が撮れるかな?』とか、
『みんなビックリするかな?』と、試行錯誤し夢中で撮っていたに違いないと思います。
若者が、友達と楽しく『何かを創り上げる』その行為自体は、悪くないのです。
彼らには是非、気付いて欲しい。
その『創り上げた写真』は、自分を誇れるものですか?
誰かを感動させられるものですか?
そんな大げさなものでなくてもいい。
思わず笑顔になってしまう、気持ちのよい写真ですか?
同じ『撮る』なら、そんな写真を創り上げて下さい。
きっと、君の人生を豊かにしてくれます。
役者志望の彼らの様に、夢中になれるものを見つけてくださいね。
君のそのバイタリティは、『カメラマン』や『映画監督』向きかも知れませんよ!
2013年09月14日
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